こんにちは、管理栄養士のgyaoです。
「最近あまり外に出ないので運動不足」
「リモートワークの影響で歩数が減った」
とお悩みの方は多いのではないでしょうか?
新型コロナウイルスの影響もあり、皆さん不要不急の外出は控えている状況かと思います。
外出を控えると問題になるのが運動不足。
在宅ワーカーである私が、家の中でする運動で、外でする運動と同じ効果は得られるのか?を調べてみました。
運動不足が体に及ぼす影響
運動不足だと、からだにどんな影響が出るのでしょうか?
- 血行が悪くなる
- 体重が増える
- 筋力が落ちる
- 生活習慣病になる可能性が高くなる
- 気分が落ち込む
まず、普段外で働いている夫がリモートワークが続いて訴えたのが頭痛。
私もよく頭痛になるのですが、運動不足により血行が悪いことも原因の1つではないかと思っています。
短時間でも散歩に出たりすると、頭痛は軽減することが多いです。
また、私が体重を落とすために栄養指導をしている対象者の方も今は外出が少なくなっている方が多く、なかなか体重が減らないようです。
ダイエット中の方や筋肉を鍛えている方にとっては、外に出られないことで思うような結果が得られないこともあるでしょう。
また、体重の増加や筋力の低下が続くと、最終的には生活習慣病になる可能性が高くなります。
生活習慣病とは、食べるものや運動などの生活習慣の影響で蓄積された脂肪などの影響で糖尿病、高血圧、ひいては動脈硬化や脳卒中なども引き起こす恐ろしい病気です。
生活習慣を変えることで予防が可能なので、今のうちから気をつけておきたいですね。
最後に、体をあまり動かさないと精神的に落ち込むこともあります。
ストレスがたまると運動をすれば良い、と良く聞きますが体を動かしたり汗をかいたりすることで気分転換にもなります。
運動の効果を計算する方法
さて、家の中で外と同様の運動効果を得られるかを検証するために、
まずは運動の効果を数値化して比較できるようにする必要があります。
運動強度の単位には、メッツ (METs) というものがあります。
安静にしている時が1で、運動がその何倍のエネルギーを消費しているかで運動の強度を表すことができます。
【活動別メッツ】
- 歩く 3〜3.5メッツ
- 掃除機がけ 3〜3.5メッツ
- 自転車に乗る 4〜4.3メッツ
- ランニング 8〜8.3メッツ
- クロールで泳ぐ 8〜8.3メッツ
また、メッツを使って消費カロリーを簡易的に求めることができます。
消費カロリー=メッツ×時間(h)×体重(kg)×1.05
体重50kgの人が1時間歩いたら、157kcal〜183kcalくらいのカロリーが消費できるということですね。
メッツを使えば、家の中の運動と外の運動の効果を比較することができます。
家の中でできる運動
家の中でできる運動や活動といえば、下記のようなものがあります。
家事
家事は家の中でできる運動です。
- アイロンがけ 1.8メッツ
- 食器洗い 1.8〜3.3メッツ
- 料理 3.3メッツ
- 掃除機がけ 3.3メッツ
- 洗濯物を干す 4.0メッツ
- 床磨き 3.3メッツ
- お風呂掃除 3.5メッツ
家事の時間を延ばしたり、いつもより丁寧に家事を行えば消費カロリーを上げることができそうですね。
日常の動作
普段何気なく行なっている動作にも、消費カロリーを高くする工夫ができるものも。
- デスクに座る 1.3メッツ
- 食事をする 1.5メッツ
- 立位 1.8メッツ
- シャワーを浴びる 2.0メッツ
- 子供と遊ぶ 2.2〜2.8メッツ
- 歩行 3.5メッツ
ちなみに、横になってテレビを見るのは1メッツですが、座ってテレビを見るのは1.3メッツだそうです。
運動
家の中でできる運動のメッツは下記の通りです。
- ヨガ 2.3メッツ
- ストレッチ 2.3メッツ
- Wii fit 2.3〜3.8メッツ
- 腕立て伏せ・腹筋 2.8〜8.0メッツ
- スクワット 5.0メッツ
筋トレは強度によって大きくメッツが変わります。
ちなみに、ダンスダンスレボリューションは7.2メッツだそうです。高い!
参考: 国立健康・栄養研究所
家の中で、外でする運動と同じ効果を得るには?
家の中で運動をして、ふだん外に出ている時と同じ効果を得るにはどれ位の運動が必要なのでしょうか。
まずは、外に出ている時の消費カロリーをデスクワークの人と外回りの人に分けて算出してみました。
デスクワークの人の消費カロリー
こんな生活スタイルをもとに計算をしてみました。
- 通勤徒歩30分(往復) 4.0メッツ
- 駅の階段を往復10分間登る 8.0メッツ
- 電車に立って2時間乗る(往復) 1.3メッツ
- デスクワーク8時間 1.3メッツ
合計 16.3メッツ
体重別の消費カロリーは以下の通り。
- 体重50kg 約855kcal
- 体重60kg 約1027kcal
- 体重70kg 約1198kcal
- 体重80kg 約1369kcal
外回りの人の消費カロリー
こんな生活スタイルをもとに計算をしてみました。
- 通勤徒歩30分(往復) 4.0メッツ
- 駅の階段を往復10分間登る 8.0メッツ
- 電車に立って2時間乗る(往復) 1.3メッツ
- デスクワークや商談4時間 1.3メッツ
- 外回り4時間 3.5メッツ
合計 25.1メッツ
体重別の消費カロリーは以下の通り。
- 体重50kg 約1318kcal
- 体重60kg 約1581kcal
- 体重70kg 約1845kcal
- 体重80kg 約2108kcal
家の中で運動をする場合、どれくらい運動すれば外に出ている状態と同等になるのでしょうか?
家の中で運動する場合の消費カロリー
- ヨガ 2.3メッツ
- ストレッチ 2.3メッツ
- Wii fit 2.3〜3.8メッツ
- 腕立て伏せ・腹筋 2.8〜8.0メッツ
- スクワット 5.0メッツ
- デスクに座る 1.3メッツ
- 立位 1.8メッツ
- 歩行 3.5メッツ
- 床磨き 3.3メッツ
- お風呂掃除 3.5メッツ
デスクワークの人と同等の活動をするには16.3メッツの活動が必要なので、デスクワーク8時間に加え、例えばヨガを2時間、筋トレ(中程度)15分を追加することで補えます。
また、外回りの人と同じ活動をするには25.1メッツが必要なので、デスクワーク8時間に加え、ストレッチ1時間、筋トレ(中程度)30分、スクワット30分に加え、床磨き1時間、お風呂掃除1時間をしてやっと同等になります。
結構大変ですね。
ただ、工夫次第で家の中でも外と同じ運動をすることは可能なことが分かりました。
特に、外勤でふだん身体活動の多い人は同じように食べているとカロリーオーバーになる可能性が。
テレワーク中はいつもより入念に家の掃除を行うなど、身体活動を増やす工夫を取り入れてくださいね。
コメント