ビール・発泡酒・新ジャンル、健康的なのはどれ?管理栄養士が解説。

栄養
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こんにちは、管理栄養士のgyaoです。

みなさん、お酒は好きですか?

お酒を適量飲むことでストレス発散になるという人は多いですよね。

ところで、ビール・発泡酒・新ジャンルの違いってご存知でしょうか。

今回はビール類の違いと、どれが健康にはいいのかも調べてみました。

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ビール・発泡酒・新ジャンルの定義

発泡酒や新ジャンルはビールに比べて値段が安い、その認識を持っている方は多いと思います。

実は、その価格差が今後少し変わるかもしれないをご存知ですか?

まずは、それぞれの作り方はどのように違うのでしょうか?

ビールなどの原料や製法を定義しているのは酒税法という法律。

  • ビール: 麦芽比率50%以上副原料は麦芽重量の5%まで認められた品目に限り可能。
  • 発泡酒: 麦芽または麦を原料の一部とした発泡性のある酒。麦芽や副材料の比率に指定はなし。
  • 新ジャンル(第三のビール): ①ホップを使用した発泡酒に麦由来の蒸留酒を混ぜ合わせたもの、②麦や麦芽を使用していないもの

ビールは原材料や比率が事細かに決まっていて、発泡酒はその基準が緩めなイメージ。

第3のビールは、ビールにも発泡酒にも当たらないもので、トウモロコシや大豆などを発酵させて作ったものは第3のビールにあたります。

そして各商品(350ml缶)にかかる酒税は以下の通り。

  1. ビール・麦芽比率50%以上の発泡酒 77円
  2. 麦芽比率50%未満25%以上の発泡酒 62円
  3. 麦芽比率25%未満の発泡酒 47円
  4. 新ジャンル 28円

そして、現在ビールの売れ行きが悪い (後発の発泡酒や第3のビールに押されて)こともあり、2020年10月を皮切りに段階的に酒税が改正される予定です。

最終的に2026年10月には、ビールから新ジャンルまで全ての種類が55円に改正になるとのことです。

今までの差はなんだったんだ!って感じですよね(笑)

ビール・発泡酒・新ジャンルの原材料と栄養成分

ビールの原材料

有名なビール商品について、原材料を調べてみました。

キリン 一番搾り生ビール(350ml*48本セット)【k0b】【一番搾り】

  • 原材料: 麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ
  • エネルギー:40kcal
  • たんぱく質:0.4g
  • 脂質:0g
  • 炭水化物:2.7g
  • 糖質:2.6g
  • 食物繊維:0-0.2g
  • 食塩相当量:0g
  • プリン体: 9.0mg

(100mlあたり)

アサヒ スーパードライ 缶(350ml*48本セット)【アサヒ スーパードライ】

  • 原材料: 麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ、米、コーン、スターチ
  • エネルギー:42kcal
  • たんぱく質:0.2~0.4g
  • 脂質:0g
  • 炭水化物:3g
  • 糖質:3g
  • 食物繊維:0~0.2g
  • 食塩相当量:0~0.02g
  • プリン体: 5〜6mg

(100mlあたり)

サントリー ザ・プレミアムモルツ(350ml*48本セット)【ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)】[ビール]

  • 原材料: 麦芽、ホップ
  • エネルギー:47kcal
  • たんぱく質:0.4~0.6g
  • 脂質:0g
  • 炭水化物:3.7g
  • 糖質:3.6g
  • 食物繊維:0~0.2g
  • 食塩相当量:0~0.02g
  • プリン体:約12.5mg

(100mlあたり)

発泡酒の原材料

キリン 淡麗 極上 生(350ml*48本セット)【k0b】【淡麗】

  • 原材料: 麦芽、ホップ、大麦、コーン、糖類(国内製造)
  • エネルギー: 45kcal
  • たんぱく質: 0.2g
  • 脂質: 0g
  • 炭水化物: 3.3g
  • 糖質: 3.2g
  • 食物繊維: 0~0.1g
  • 食塩相当量: 0g
  • プリン体: 計測中

(100mlあたり)

アサヒ スタイルフリー 〈生〉 缶(350ml*48本セット)【アサヒ スタイルフリー】

  • 原材料: 麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ、糖類(国内製造)、酵母エキス、食物繊維、大豆たんぱく/カラメル色素
  • エネルギー:24kcal
  • たんぱく質:0g
  • 脂質:0g
  • 炭水化物:0.1~0.7g
  • 糖質:0g
  • 食物繊維:0.1~0.7g
  • 食塩相当量:0~0.03g
  • プリン体 : 3.1mg

(100mlあたり)

新ジャンルの原材料

キリン のどごし 生(350ml*48本セット)【k0b】【のどごし生】

  • 原材料: ホップ、糖類(国内製造)、大豆たんぱく、酵母エキス
  • エネルギー: 37kcaL
  • たんぱく質: 0-0.3g
  • 脂質: 0g
  • 糖質: 2.7g
  • 食物繊維: 0-0.1g
  • 食塩相当量: 0-0.1g
  • ナトリウム: 0-9mg
  • プリン体: 2.4mg

(100mlあたり)

クリア アサヒ 缶(350ml*48本セット)【クリア アサヒ】

  • 原材料: 発泡酒、麦芽、ホップ、大麦、コーン、スターチ)、スピリッツ(大麦)
  • エネルギー:42kcal
  • たんぱく質:0.1~0.5g
  • 脂質:0g、
  • 炭水化物2.9g
  • 糖質:2.9g
  • 食物繊維:0~0.1g
  • 食塩相当量:0~0.02g
  • プリン体 : 4.4mg

(100mlあたり)

サントリー 金麦(350ml*48本)【金麦】[新ジャンル・ビール]

  • 原材料: 発泡酒(麦芽、ホップ、糖類)、スピリッツ(小麦)、炭酸ガス含有
  • エネルギー: 43kcal
  • たんぱく質: 0.1~0.3g
  • 脂質: 0g
  • 炭水化物: 3.3g
  • 糖質: 3.2g
  • 食物繊維: 0~0.1g
  • 食塩相当量: 0~0.02g
  • プリン体: 約4.0mg

(100mlあたり)

ビール・発泡酒・新ジャンル、健康にいいのはどれ?

ビール・発泡酒・新ジャンルをカロリー、原材料、プリン体の側面から比較してみます。

カロリーの比較

まずはビール・発泡酒・新ジャンルのカロリーを比べてみます。

  • キリン一番搾り(ビール): 40kcal
  • アサヒスーパードライ(ビール): 42kcal
  • サントリープレミアムモルツ(ビール): 47kcal
  • キリン淡麗極上生(発泡酒): 45kcal
  • アサヒスタイルフリー(発泡酒): 24kcal
  • キリンのどごし生(新ジャンル): 37kcal
  • アサヒ クリアアサヒ(新ジャンル): 42kcal
  • サントリー金麦(新ジャンル): 43kcal

(100mlあたり)

ビールが1番カロリーが高い、という印象ありませんか?

「糖質ゼロ」をうたっているアサヒスタイルフリーのみ少しカロリーは低くなっていますが、その他の商品のカロリーはビール・発泡酒・新ジャンルで変わりありませんでした。

原材料の比較

ビール・発泡酒・新ジャンルの原材料の違いについて比較してみます。

  • キリン一番搾り(ビール): 麦芽、ホップ
  • アサヒスーパードライ(ビール): 麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ
  • サントリープレミアムモルツ(ビール): 麦芽、ホップ
  • キリン淡麗極上生(発泡酒): 麦芽、ホップ、大麦、コーン、糖類
  • アサヒスタイルフリー(発泡酒): 麦芽、ホップ、大麦、米、コーン、スターチ、糖類、酵母エキス、食物繊維、大豆たんぱく/カラメル色素
  • キリンのどごし生(新ジャンル): ホップ、糖類(国内製造)、大豆たんぱく、酵母エキス
  • アサヒ クリアアサヒ(新ジャンル): 発泡酒(麦芽、ホップ、大麦、コーン、スターチ)、スピリッツ(大麦)
  • サントリー金麦(新ジャンル): 発泡酒(麦芽、ホップ、糖類)、スピリッツ(小麦)、炭酸ガス含有

ビールの基本的な材料は、麦芽ポップ・水です。

ビールだけを加えてみると、アサヒスーパードライには米やコーン、スターチが入っていますがこれらはビールの副材料として認められているもので、味のバランスを整える効果があるやうです。

そして発泡酒や新ジャンルには、ビールよりも原材料が多いです。

糖類、酵母エキス、大豆たんぱくなどの原材料が加えられています。

糖質ゼロなど健康的なイメージの多い発泡酒や新ジャンルですが、ビールと違って糖類がわざわざ加えられいるものがあり要注意。

中には食品添加物を使用しているものもあるので、添加物が気になる方にはビールがおすすめです。

プリン体の比較

ビールといえばもうひとつ気になるののがプリン体。体内で尿酸に変化して、痛風の原因となることで知られています。

いろいろな食品に幅広く入っている物質です。

  • キリン一番搾り(ビール): 9mg
  • アサヒスーパードライ(ビール): 5〜6mg
  • サントリープレミアムモルツ(ビール): 12.5mg
  • キリン淡麗極上生(発泡酒): 計測中
  • アサヒスタイルフリー(発泡酒): 3.1mg
  • キリンのどごし生(新ジャンル): 2.4mg
  • アサヒ クリアアサヒ(新ジャンル): 4.4mg
  • サントリー金麦(新ジャンル): 4.0mg

(100mlあたり)

予測通り、ビールは発泡酒や新ジャンルに比べてプリン体は高めの場合が多いです。

ただプリン体の含有量はレバーで210〜320mg/100g、エビやイワシなどは210~270mg/100g、なんと納豆にも114mg/100gほど入っています。

尿酸値対策には、食事からの対策をまず優先的に考えるべきといえそうです。

自分にあったお酒を選ぼう!

以上、ビール・発泡酒・新ジャンルのどれが健康にいいのか調べてみました。

その結果、重視するポイントによって合う商品が異なることが分かりました。

  • カロリーを控えたいのならば、低カロリー商品や糖質ゼロ商品のある発泡酒新ジャンル
  • 食品添加物を控えたいならばビール
  • プリン体を控えたいならばプリン体オフ商品のある発泡酒新ジャンル

このように選ぶことができそうです。

自分の欲しい機能に合わせて賢くビール類を選びたいですね。

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