外食には原材料表示義務がない
こんにちは、管理栄養士のgyaoです。
早速ですがみなさま食べ物の【表示】、気にしていますか?
アレルギーをお持ちの方や、食品添加物をなるべく摂取したくないと思っている方は
普段から原材料表示やアレルギー表示を見る習慣があると思います。
包装してスーパーなどで売られている食べ物には、JAS法や食品衛生法などで原材料やアレルゲンの表示の義務が決められています。
では外食はどうでしょうか?
外食については、アレルゲンや原材料の表示義務がありません。
同じキッチンでさまざまな料理を作る外食店ではアレルゲンの完全排除が難しいことや、食べる前に店員に確認することができることなどが表示義務が整備されない理由でしょう。
でも、気になる方は気になりますよね。
そこで本日は、原材料やアレルゲンが気になる方のための外食店をご紹介します。
ガスト
ガストは全国に1,346店舗 (2019年12月31日現在) を展開する有名なファミリーレストランです。
街中から郊外までとにかくいろんな所にあるので、使い勝手が良いですよね。
そんなガストを運営するのはすかいらーくグループ。
ほかにもバーミヤン、ジョナサン、しゃぶ葉、夢庵などのブランドを展開しています。
すかいらーくグループの飲食店はアレルギー情報を公開している所が多いです。
小さなお子様など食物アレルギーが多い年代の人にも幅広く楽しんでもらうための工夫がされていますね。
【ガストのアレルゲン表示】
・ホームページで確認可能
・表示対象: 特定原材料7品目 (小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、えび、かに)
・検索は店舗ごと (店舗ごとに情報が異なる)
・メニューに含まれるアレルゲンを確認したり、特定のアレルゲンが含まれないメニュー一覧を検索可能
留意事項には、予告なしに原材料を変更する可能性、厨房内でのコンタミネーションの可能性などが書かれています。あくまでも食べるのは自己責任でという形です。
【公開されている安全・安心に関する情報】
・栄養成分 (カロリー、塩分)を店舗メニューに表示
・主要食材の原産国 (主に外国産の肉類の原産国が表示されています)
マクドナルド
言わずと知れたファーストフードの王道。
店舗数は2,909店(2019年12月現在)。
大人から子供までお小遣いで通いやすいお店です。
低価格であることから、健康的なイメージはあまりない方も多いのではないでしょうか。
ですがマクドナルドは、さまざまな情報をホームページ上で公開しています。
【マクドナルドのアレルゲン表示】
・ホームページで確認可能
・表示対象: 特定原材料7品目 (小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、えび、かに)と、表示が推奨されている20品目 (あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン)
・各アレルゲンを「使用していない」「使用している」商品一覧を検索可能。
・店舗別ではなく、全店統一メニューなので見やすい
こちらのページで、一覧も確認できます。
【公開されている安全・安心に関する情報】
・栄養成分 (エネルギー、塩分のほかたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、無機質など)
・主要原料の原産国、最終加工国 (各メニューページにて確認できます)
吉野家
サッと食べられて満足度の高い吉野家の牛丼。
国内の吉野家店舗数は1,210店 (2019年12月現在)。
そして実は「はなまるうどん」や「京樽」も吉野家のグループです。
【吉野家のアレルゲン表示】
・ホームページで確認可能
・表示対象: 特定原材料7品目 (小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、えび、かに)と、表示が推奨されている20品目 (あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン)
・メニュー一覧表示のみ。(検索機能なし)
【公開されている安全・安心に関する情報】
・栄養成分 (エネルギー、タンパク質、脂質、炭水化物、食塩相当量)
スシロー
複数ある回転寿司チェーンのなかでも、ネタにこだわっているイメージのあるスシロー。
全国に540店舗を展開しています。(2020年1月現在)
最近は子供向けのキャラクター「だっこずし」のグッズやコンテンツが拡充されている印象です。
【スシローのアレルゲン表示】
・ホームページで確認可能
・表示対象: 特定原材料7品目 (小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、えび、かに)と、表示が推奨されている20品目 (あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン)
・メニュー一覧表示のみ。(検索機能なし)
【公開されている安全・安心に関する情報】
・主要メニューの主な原産地情報
魚民
居酒屋も大手チェーンなら、アレルギー表示などに対応しているところがあります。
魚民はモンテローザグループで、他にも白木屋、笑笑、山内農場、千年の宴など有名な居酒屋チェーンを多数展開しています。
その出店数は全国に1,680店舗。(2019年年3月現在)
【魚民のアレルゲン表示】
・ホームページで確認可能
・表示対象: 特定原材料7品目 (小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、えび、かに)
・アレルギー物質で絞り込み検索が可能
【公開されている安全・安心に関する情報】
・食の安全への取り組みを公開
ドトールコーヒー
コーヒーチェーンの中ではお値段もお手頃で、街中からオフィス街まで幅広くいろんな場所にあるドトール。
若い人からお年寄りまで、いろんな年代の人が利用している印象もあります。
そんなドトールの店舗数は1,106店舗。(2019年12月現在)
実はエクセルシオールカフェも同じドトールグループなんですよ。
【ドトールのアレルゲン表示】
・ホームページで確認可能
・表示対象: 特定原材料7品目 (小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、えび、かに)と、表示が推奨されている20品目 (あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン)
・メニュー一覧表示のみ。(検索機能なし)
【公開されている安全・安心に関する情報】
・栄養成分 (エネルギー、タンパク質、脂質、炭水化物、食塩相当量、ナトリウム、カフェイン)
餃子の王将
安くてボリューム満点の、庶民の味方。
たまに食べたくなる中華チェーン店です。
全国に729店舗を展開しています。(2019年3月現在)
【餃子の王将のアレルゲン表示】
・ホームページで確認可能
・表示対象: 特定原材料のうち6品目 (小麦、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、えび、かに)と、表示が推奨されている品目のうち6品目(いか、大豆、鶏肉、豚肉、りんご、ゼラチン)
・メニュー一覧表示のみ。(検索機能なし)
牛肉やそばなど、アレルゲン有無が表示されていない品目があるので注意が必要です。
【【公開されている安全・安心に関する情報】
・食の安全への取り組みを公開
外食ではアレルゲンは確認できるが、原材料は確認できない
以上、7つの大手外食チェーンを調べてみました。
分かったことは、外食ではアレルゲンは確認できるが原材料の確認はできないということ。
アレルギー情報はチェーン店ならばほとんどのお店が公開していますが、
原材料に何が入っているかをすべて公開している外食店はひとつもありませんでした。
そのため、重篤なアレルギーを持つ方や添加物を避けたいと思っている方にとっては
明確な答えを明らかにすることができない状態にあります。
アレルギー情報を公開しているお店でも、厨房内のコンタミネーションは否定しないお店も多く
目安として利用するしかない情報も多いです。
完全なアレルゲン除去や添加物除去を求める方にとっては、外食はまだまだ利用しにくいですね。
誰もが安全安心な外食店が増えることをを望みます。
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